Lady Luck

LadyLuckの3人(2007年2月)


■「Lady Luck」とは
LadyLuckとは、あさみ堂でメインで展開される物語です。

舞台はとある町の商店街にある「Cafe & Bar LadyLuck」で、店の主である麻美様と、その周囲の人間とのお話をコミカルに記しております。

原作は作者が専門学校で製作した広告・Webサイト製作課題の題材で、この時は酒場を舞台にした架空のパチスロ機の紹介サイトとして登場しました。麻美様もこの時から登場していますが、名前は出ておらず「マスター」とだけ紹介されていました。

2005年夏コミのP-CUBE様の新刊「Star☆Cubic2」の寄稿原稿にて初漫画化、同年12月の「Asami-sama Books」をきっかけに本格的に始まりました。以後は「Asami-sama Books」シリーズの他、あさみ堂ブログで不定期に「LadyLuck劇場」としてショートストーリーも展開されています。最近ではmixi麻美様コミュや、モバゲータウンのクリエイターページでも掲載を始めました。

■「Lady Luck」の語源
「Lady Luck」とは、ギリシア神話に登場する「幸運の女神」の名前です。
その一説をご紹介します。

―――運命の女神(Fortune)

古代ローマの三相一体の運命の女神には多くのFortuneのつく添え名があった。すなわちフォルトゥナ・プリミゲニア(初子)、フォルトゥナ・ミュリエブリス(女たちの女神)、フォルトゥナ・スクリブンダ(物を書く運命)、フォルトゥナ・レゲア(支配権の女神)、ボナ・フォルトゥナ(幸運)あるいはマラ・フォルトゥナ(悪運)であった。
フォルトゥナ・アウグスティは皇帝の統治権の基盤とされていた。ローマ人は、皇帝の個人的霊魂を支配しているフォルトゥナにかけて誓った。シーザーたちは「寝ているときとか、旅の途中とかでも、つねに女神の黄金像を前に置いていて、死ぬときは後継者にその像を託した。Tyche Bassileo(統治の運命)を翻訳したFortuna Regiaの名のもとに女神に呼びかけたのであった」。

ギリシアのテュケはフォルトゥナに相当した。テュケが守護天使に似た一個人に所属する運命の女神であったときには、霊魂psycheあるいは精animaであった。ローマ名のフォルトゥナはVortumna(年を回す者)、すなわち天界の星の車輪と運命の因果応報の車輪を回る太母の系統を引いているのかも知れない。

アガタ(情け深い運命)という名前のもとに、運命の女神は蛇―夫のアガトデーモン(やさしい運命の守り神)と結びつけられていた。5世紀に作られたオルペウスの鉢の上では、アガトデーモンが死に神の装いをして、女神の隣に現れて、「真夜中が訪れるころ、円周を半分まで回って……右手に死の眠りのケシの茎をもって、下方に回っていた」。この場合には、フォルトゥナとその夫は穏やかな死のあとに訪れる幸運な生活を表した。女神のお気に入りは、よく「幸運の島」と呼ばれる、西の果てに位置する女神の楽園に行くことだった。

女神の「時の魔法の車輪」の上では、奇数は女神にとって神聖な数で、偶数は夫にとって神聖な数とされていた。古代ローマの宗教的祭典は奇数の「女性の」日に定められていた。それが「男性の」日より吉兆だと思われたからである。

その運命の車輪が、お祭り騒ぎのときの「運命の車輪」として世俗化されると、フォルトゥナは賭博師の守護女神になって、幸運の女神Lady Luckと名前を変えられた。イングランドでは女神はportuneと呼ばれる妖精―生物に変えられた。この妖精は馬に道を間違わせたり、旅人を迷わせたり、いろいろないたずらをした。女神が他の形になったときもそうだったが、この妖精も悪霊に変えられた。

参考
『女性のためのギリシア神話』(角川書店)
『カレッジ・ライトハウス英和辞典』(研究社)
そのほか、2004年頃に検索に使ったサイト(名称忘失)

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