メトロ☆レンジャー

第2話
ピンチ!怪人べるずの台風攻撃


メッセログで構成した2話に、ナレーションなどを加えてわかりやすくしました。


:マルノウチレッド(RAK)
:トーザイブルー(とわいせるな)
:ユウラクイエロー(隼鷹)
グレー:怪人べるず

(白:ナレーション)


ここは東京の商業の中心地・新宿。
駅の規模も乗り換え人数も日本一。まさに日本の中核である。
今日は所用の為に一同が新宿駅某所にて待ち合わせをしていた。

「うーん、少し早かったかな」
集合の10分前ではあったが、すでにRAKは待ち合わせ場所にいた。


やがて、大江戸線改札口の方角からせるなが現れた。

「あれ、集合遅れたかな?門仲から大江戸線だと時間かかるなぁ」

「いや、いいんだ。オレが早く来ただけだから。」

「隼鷹さんは…また遅れてるのかな」

「全く困ったヤツだな」


集合時間から遅れること5分。
北側の出入り口から隼鷹がやって来た。

「お〜い!」

「遅いよー」

「すいません。なんか今日は西武線のダイヤが乱れていて

「ん?」

「なんか、台風が近づいているらしいんですよ」

「あ、そうなの?」

「情報見て無いんですか?今、外は急にすごい雨になってきました」

「地下にいたから、気が付かなかった」

「ええ、倒木で新宿線が一時止まってました

「と、倒木(汗」

「こういう時、地下鉄は便利だな。地上の影響が少ない」

「そうですね。たまにビニールが架線にひっかかりますけど」

「それ皮肉か?」



一行はその後新宿をうろつきながら、買い物やゲームなどで一時の疲れを癒す。

そして会話しながら歩いていると、やがて丸の内線の改札口が見えた。
地上の台風の影響で、鉄道のダイヤが乱れ始めたのか、普段よりも乗降客が多い。



「JRもダイヤが乱れ始めたようだな」

「そうですねー」

「あまり強くなると、丸の内線も危ないですね。地上に出る区間があるから」

「こういう時を狙われそうな気がしてならん…」



「・・・あれ?」

「どうした?」

「なんか、どっかで見た人が一瞬見えたような」

「ん?」

「あの、確かこの前行徳にいた…」

「え!」

「ちょ、ちょっと、それってすなわちあの怪しい人じゃないの!」

「なんだ、その怪しい人って…オレがいない間に現れたという怪人か!」

「確か似てましたが」

「そういうことはもっと早く言え!追うぞ!」



丸の内線ホームに急ぐ3人(今日はリーダーの手前、パスネットで入場)。
ホームへ降りると、奥の方がまったく人の気配が無い!
いや、むしろ誰も近づけないというべきか…

3人の視線の先にいたものは・・・



紛れも無い、この前行徳駅に現れた、怪人べるずだった!
今日のマスクは前回とは違うが、素顔は隠れていてわからない。
そして季節ハズレの黒手袋。やっぱりどっからどう見ても、怪しい…。

「あ、あれです!あれがこの前行徳に現れたヤツです!!」

「相変わらず怪しい!しかもなんか今日はマスクが青い!」

「…お前らの話聴いてると、アレが怪人なのかどうかも怪しいのだが…」

「むむ、さすがメトロレンジャー!もう現れるとは!」

「(いや、通り道にアンタいただけじゃ…)」

「おまえが怪人か!東京メトロを混乱させるヤツは、このオレ達が許さんぞ!勝負だ!」

「おのれ、こしゃくなメトロレンジャーめ 今日は3路線まとめて運休にしてくれる」



「(・・・ってここ、東西線通って無いんだけど)」

「(有楽町線もだけど)」

「運休にさせるか!いくぞ!」

(3人)「チェンジ、メトロレンジャー!とぉーっ!!」

3人、変身!…と思ったらひとりだけ遅れていた…。

「待ってくれ〜!」

「決まらないだろ!さっさと変身しろ!」

「(苦笑)」

「…もういいのか?」



丸の内線ホームの一部を使った戦闘が始まった!!



「じゃ、改めて。くらえ 大雨!!」
怪人べるずの手から、地下をもものともせずに猛烈な風雨が発生!


「何のこれしき!」
「排水機と防水扉の威力、見せてくれる!トゥッ!!」

東京メトロの誇る最新の防水設備で応戦する!だがなかなか収まらない。


「ふふふ 今日の大雨はただの雨では無い」

「きゃぁ!?何これ!」

時期ハズレの台風だ!」

「そんなの、今日の予報には全くなかった筈・・・・・・!!」

「だから急に来たんだって!」

「てっきり遅刻の言い訳かと思った」

「ひでぇ…(泣」


「はっはっは どうするメトロレンジャー。近頃の天気予報はよく外れるので助かるわい」

「うわぁ!」
あまりに強い雨の威力に、防水扉バリアをはじかれた!


「ほれ見ろ すでに神田川が氾濫しておる
怪人べるずの指した先の、車掌確認用のモニターに映像が映し出された。
3人が見てみると、まさに丸の内線御茶ノ水駅付近の映像が!

「(まずい・・・今東陽町駅は工事の真っ最中、洪水が起こったら運休必至だ!!)」

「うわぁ、御茶ノ水付近がぁ・・・!!」

「ブルーとレッドが危ない!」
「こちらの江戸川橋も、うかうかしていたらやられてしまうぞ」

「ふはははは 東京の地下鉄は地上部分が多いから台風に弱い」

「くそう!何か手立ては無いのか…」

「なんとか持ちこたえてくれればいいんだけど・・・」



不安を隠せないレンジャー達相手に、今日は余裕っぽい怪人べるず。
「ははははは どうやら東京メトロは運休間近のようだな」
「どれ今日は全線地下の大江戸線で一休みするとするか」




勝利を確信し乗り換え口へ行こうとするべるずを引きとめたのは、リーダーだった!
「いや、ここは快速運転で台風を吹き飛ばせ〜!」

「あーっ!そうか!その手があったか!」

「OK!レッド!!」

「ATC解除だぁ〜!」

「ぬっ!」

「目視運転でも安全を確保できるぞ!!」

「メトロ・快速、(今は無き)A快速〜!!!」(注:浦安に止まらない快速です)

「西武直通準急アタ〜〜ック!!」

「そうはいくものか!架線ビニール攻撃!!」



ここで怪人べるずの出した技は、かつて東西線を苦しめた架線へのビニール付着だった!

「あ、あの時の悪夢が…いやぁぁぁぁぁぁ!」

「しっかりしろブルー!」

「ここはオレに任せろ!非常連絡!」

「メトロ・保線員派遣!新木場CRより出動!レスキューカー!」


イエローの連絡により、緊急時には優秀な保線員が直ちに現場に急行する!


「これで、架線も大丈夫だ!すぐに元に戻るぞ!」

「まだまだ、これだけじゃないぞ!」

「第三軌条昇圧!」

「赤の貴公子発進!」(注:ブエノスアイレスから)

「むぉぉぉ さすがメトロレンジャー!!」

「おぉ しかも台風が去ってしまった!!!」
台風の移動に伴い、怪人べるずの技の威力が落ちてきた!



「今だ!回復運転だ!」

「関係各社に連絡!」

「直通列車の回復!!」

「ATC復帰!」

「司令部頼むぞ!」

「こっちも回復!!」


見事な連携で、台風の遅れを直ちに取り戻した!

「うむぅ このままでは済まさぬぞ!とっておきの秘策!」



再び怪人べるずの技が発動!身構える3人!だが…

「助っ人・自殺志願者!!」

怪人べるずが連れてきたのは、かなり虚ろな目をした男性だった。
疲れきった、過労気味の表情。胸に見える「解雇通告」の封筒。
まさに、「もう人生どうでもいいや」オーラが漂っていた…。

「あっちゃぁ〜・・・そうきたか・・・」

「なぬ!」

「どこから連れてきたんだよ…」

「強敵グモッチュ・イーーンの登場かぁ」

「いや、まだ死んでないんだけど」

「でも、自殺志願者を説得すればこっちのもんよ!」

「マグロ防止か!」



そうとわかれば、いち早く行動する一同。

「ホームを明るくしろ!」
普段は暗い冷たいなどと揶揄されている駅構内が、RAKの指示で一気に明るくなった!


「構内の配色を明るくしてやる!」
今度はコンクリートのままで冷たく味気ないと言われていた壁を、イエローが暖色系の色で塗り替えた!


「鏡を付けろ!ガードマンを増やせ!」
(効果音:わらわらわらわら・・・・)
自殺予防に効果的といわれる鏡、そしてガードマンや相談員がホームに並ぶ!

先ほどの自殺志願者が、ガードマンと相談員の説得に応じた!


「なに!まさか!鏡は札幌だけかと思っていたのに!!!」

「いや、荻窪にもありますぜ(中央線だけど)」

「東西線直通の荻窪駅ね!(中央線だけど)」

「ぬぉぉぉぉ JRの協力も仰いだかメトロレンジャー!!」

「(東西線がJRに乗り入れしてるの知ってるくせに…。)」

「やるな!流石ブルーだな!」

「運転再開の早さならKQにおまかせ!」(同じ赤色)

「そんな、レッドのおかげだよ」



「とどめはこれだ!メトロ・ホームゲート!」

丸の内線に新たに登場したホームゲート(ただし本当は支線だけ)!
自殺予防・安全運行に最適だ!

「おぉ!さすがリーダー!」

「身障者にもやさしいホームステップも完備してる!(でも費用かかるけど)」

「メトロの安全運行は、俺達が守る!」(締め)



「おのれ〜・・・今日も完敗か・・・疲れたんで快特で帰るか・・・今に見ておれメトロレンジャー」
怪人べるずは、大江戸線→浅草線乗換えで帰るらしい…。
都営線改札へと消えていった…。

「我々の計画は、着々と進行しつつ・・・ZZZ・・・ZZZ・・・」



「あーっ!逃げられた!!」

「おのれ!5300形に乗ってればVVVF攻撃が!」

「逃げ足が速いヤツめ!」

「・・・仕方ないよね、次頑張りましょう。」

「しかし、何やら気になることを呟いていたような・・・」

「その次のために対策会議だ!」

「そうね!」

「その前に腹が減ったな〜」

「だああっ!・・・そういえばそうね」

「腹が減っては戦はできぬからなぁ」

「なら、美味いカレー屋に…」

「どっかいいカレー屋ないかなぁ」

「う〜ん・・・」

「わはははは・・・・」

「C&C」

「T&C?」

「だっけ?」

「それ、京王線のとこだよ・・・?」





・・・場面変わって悪の基地・・・


「申し訳ありません首領(以下、ドン) またもやメトロレンジャーに邪魔を・・・」

「言い訳はしなくていい」

「おまえがそんなことでは、ワタシの野望が達成できないではないか。何の為におまえを東京に常駐させていると思ってるのだ」

「次は大丈夫なんだろうな」

「ははーっ!!次こそは必ずやドンのご期待に応えます」

「・・・ムダな事を・・・メトロレンジャー・・・」




(ナレーション)
こうしてメトロレンジャーは、怪人べるずの台風攻撃にピンチを迎えながらも、見事なチームワークで東京メトロの平和を保ったのだ。しかし、怪人べるずの一味の野望は以前東京メトロに向けられているのだ。

立ち向かえ!メトロレンジャー!
地下鉄の平和と安全を守る為に!


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