メトロ☆レンジャー

第3話
怪人テツスキーから即売会を守れ!


:RAK(マルノウチレッド)
:隼鷹(ユウラクイエロー)
:とわいせるな(トーザイブルー)
グレー:怪人テツスキー
(白:ナレーション他)


今日は、茅場町駅で旧・営団地下鉄グッズの即売会の日。
メトロレンジャーは警備の為、そして司令NALの令により茅場町駅へ向かっていた。

茅場町駅へついた一行が見たもの。それは鉄道マニアの集団。
寝袋に身を包んでいた者も多数いた。前日から徹夜で並んだのだろうか。

「なんて濃いんだ…」せるながつぶやいた。


担当職員の方から説明を受けた3人。持ち場につく直前、司令NALからのメールを受信した。

「怪人べるずの手下が、即売会に紛れているらしい。目印はゴムのバンド」



「またヤツか!」

「しかも手下って!」

「自分は痛い鉄ヲタじゃないっていうアピールのつもりかしら」

「とにかく、ここは要注意だぞ!」

「おう!」



そして即売会開始15分前。

すでに売り場の前には大勢の鉄道ファンが殺到し、混乱状態に。

「さぁ、皆さん!順序良く整列してください!」

「ダメです!横入りしないでください!」


懸命に3人が整理していたが、ひとり従わない者がいた。


「うわっ何するんだよぉ〜せっかくのチャンスなのにぃー」

「それは、みんな一緒です!さぁ並んでくださ・・・!!」


RAKは、彼の手にゴムバンドがあるのを見逃さなかった!
(よく見ると、髪も今時輪ゴムで止めている)


「いけません、ルールをお守りください!」

「よくもよくもボクのジャマをしてくれたなぁ〜・・・」

「おっ、おまえが怪人テツスキー?!」

「見た目他の人と一緒やん・・・」

「秋葉原にいそうなヤツだな」


テツスキーは腰に巻いた上着を捨て、怪人の姿へと変化した!


「うわっ、何だこの強烈な悪臭は!!」

「これがヲタク臭?!しかも今時上着を腰にまくって!」

「何日風呂に入ってないんだ!」

「あのトレーナーが原因なのか?しかも何故にミッキーマウス!」

「いかにも母が買ってきたという感じね」


テツスキーは、背負っているリュックからポスターブレードを取り出した!


「ま、まだ店も開いてないのにポスター?!」

「あれが噂の“開店前からポスター”か!!」

「萎えるよねあれ見ると」

「ボクのジャマをする奴は許さん!」

「おぉ!あれは侍の構え!


ただの覇○丸のマネじゃないの」

「ヲタクにありがちだな!」

「よし、我々も変身だ!」

「おぉっ!」

「おぉっ!」



(3人で)「チェンジ!メトロレンジャー!」



「よし、ここは俺に任せて、イエローは一般のお客様を避難させてくれ!」

「わかった!」

「ブルー!キミは東西線で葛西へ行き、次の即売会会場へ先回りして守ってくれ!」

「任せて!」


2人はそれぞれの役目の為に、この場を離れる。


レッドはハンドルブレードを構えた。
レッドと、テツスキーの間に緊張が走る。


「む、これは・・・」

テツスキーが何か呟いている。

「お経か?!いや・・・これは・・・」

「(営団地下鉄は戦前の東京地下鉄道が上野〜浅草間に昭和2年に…)」

「(昭和9年には東京高速鉄道株式会社が創立された。これは五島慶太氏による渋谷〜新橋間の…)」


「ウンチクパワーか!なんて濃いんだ!」

テツスキーが、自信をつけてパワーアップした!

「むふっ・・・」(爽やかとは言い難い笑顔)

その自信は一体何なんだ!(汗」

「こうなったら・・・いくぞ!」

「チェンジ・赤の貴公子!」(注:ブエノスアイレスから)

「うわっ!懐かしい珍しい〜!」

「隙あり!」

両手を広げて突進するテツスキーをジャンプでかわし、ブレードで一閃した!

「とどめだ!懐かしの営団Sマークビーム!」

「うわわわわわぁ〜」

Sマークビームがテツスキーのポスターブレードを焼き尽くした!

「おぉ!まだ生きていたか!」

「ううっ・・・もう動けないぃぃ・・・おぉのれ〜メトロレンジャ〜!!」

この時、テツスキーの脳裏にささやく声が。レッドはそのことを知る由もない。


「テツスキーよ…我々に敗北は許されん。勝てる見込みが無いのなら…わかってるな?」

「は…ははっ…首領…心得ております…」


「大好きな鉄道で死ねるのだ。さぁ、死んでワタシの力となるがいい!」



テツスキーは、ふらふらしながらホーム端へ進んだ。

「な、何をする気だ・・・ま、まさか!」

テツスキーは、虚ろな目でホームから飛び降りた!

「や、やめろぉぉぉ!!」



レッドが駆け寄った時、ホームに電車が入ってきた!
直後、強烈な衝撃音と共に、電車は非常停止し、テツスキーは砕け散った。




しばらくして、イエローが戻ってきた。
「どうした、リーダー!おい!どうしたんだ?!」

レッドは呆然と、その場に立ちつくしていた…。

「怪人は?倒したのか?ああっ…!」

目の前で起きた出来事を把握したイエローも、何も言えなかった。

ただ黙って、レッドを背負いその場から去った。



日比谷線 茅場町駅 人身事故の一報は、瞬く間に東京メトロ全駅に発信された。





数日後…

3人の溜まり場 下高井戸YOUYOU


「即売会自体はあの後、普通に終わったわね。」

「そうだな・・・葛西にも怪人は結局現れなかった。」

「でも・・・見た目、一般のお客さんと、容姿は変わらなかった・・・」

「まぁ、あの即売会にきたのが“一般”かどうかは微妙だがな。」

「それにしても・・・まさか玉砕するなんてね・・・」

「あの怪人も、まるで誰かに操られたかのように、飛びこんでいったらしい」

「怪人べるずは、あの場にはいなかった…なんか不気味ね」

「また何か、企んでるのかもしれないな」

「ところで、RAKさんは?」

「あぁ・・・RAKさんは最近荒れてるんだ・・・」

「えっ?」

「テツスキーをこらしめるどころか、人身事故にまで発展させたことに責任を感じて・・・」
「ひとりで、飲んだくれてるんだ・・・」




とある酒場・・・

「ウィ〜ッ、な、なにが鉄マニアだよぉ・・・最近のマニアは不心得者ばっかりじゃねぇか・・・ヒック」
「先頭車に向けてフラッシュ焚くわ、立ち入り禁止区域に入るわ・・・鉄道法を勉強しやがれってんだ・・・」


「なぁーRAKさん。昼間から飲みすぎですよぉ」

「うるせぇっ・・・これが飲まずにいられるか・・・ヒック」
「あっ・・・!痛・・・」

RAKが胸を抑えて、苦しみだした。

「ほら、これでも飲みなよ」
それを見ていたお客の一人が、RAKに胃薬を差し出した。

「あぁ・・・すいません」

しかし、そのお客は振り向きもせず、店から出ていった。

「RAKさん、今のなかなかの美人だったよぉ」

「マスター・・・知ってるのか?」

「いやー、見ない顔だね」



黒い服に身を包んだ、謎の女性が、店の玄関を振り向いた・・・先ほどのお客である。

「ふっ・・・こんな程度で凹まれちゃ、困るんだよ。メトロレンジャー・・・」

かすかに笑みを浮かべて、その女性は闇の中へと消えていった…。


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